​​『サウダーヂ』のリサーチとして、一年間にわたって撮りためられた映像がひとつの作品として生まれ落ちる。道(『国道20号線』)から街(『サウダーヂ』)へ。農業、土木業、工業、商業など経済的な問題が炙り出され、ブラジルからの移民労働者や若いHIP-HOPグループといった集団が結びついていく。一地方都市の現状を切り取ったドキュメントであるのみならず、SF（UFOについての話！）やミュージカル（日常的な会話が音楽に変貌する瞬間）でもあるこの作品は、長編の副次的な産物というに留まらないきわめて映画的な映画である。